ACALエネルギーは、特許を持つ液体カソード(液体陰極)技術FlowCath®を使用した、キロワット規模の燃料電池システムのオペレーション始動に成功いたしました。
水素を燃料とする「ショート・スタック」ユニットは、すでに、継続して
600Wの出力を実現しています。数ヶ月以内には、フルサイズのスタックで1.5KW以上の出力が可能になる見通しです。
今後、1KWから200KWの電力を必要とする、ディーゼルやガソリンの定置式および輸送用アプリケーションのジェネレーターなどの分野において、FlowCath®を使った燃料電池システムは、クリーンで経済的かつ合理的なエネルギーとして知られることになるでしょう。
ACALエネルギーのFlowCath®技術を使うことによって、プロトン交換膜形燃料電池(PEM)(日本では一般的に固体高分子形燃料電池(PEFC)と呼ばれる)の陰極(カソード)に固定されたプラチナ触媒を、低価格で耐久性の高い液体の化学物質と置き換えることができます。弊社では、すでに、プラチナを使用した場合と同じレベルの性能を持つ燃料電池を生み出す独自の化合物ファミリーの開発に成功しており、将来的には、このレベルを超える高性能の燃料電池の実現化が見込まれています。
さらにこの技術は、従来のPEM燃料電池(PEFC)に利用される水和、加圧、複雑な冷却システム、高価な機械的サブシステムなどを必要としないため、大幅な設備投資を削減することができます。
会社設立5周年に際し、ACALエネルギーCEOのSBチャー博士は、「このユニットは、従来のデモンストレーション・ユニットと比べると20倍以上の高性能を実現しています。これはわが社の優秀なエンジニアや科学者たちの努力の成果であり、商業化に向けた重要なステップでもあります。わたしたちは、燃料電池システムのメーカーに対して、FlowCath®をわが社独自の化学溶液形式のみならず、スタック形式およびそのサポートをする機械構成部品として提供することを考えています。早期に、1KWユニットのデータを主要OEMパートナーに提供し、彼らがFlowCath®を組み込んだシステムを構築できるようにしていきたいと思います」と語っています。